2021年6月28日 / 最終更新日 : 2021年10月19日 lade GOURMET

天使が奏でる究極のマスクメロン

「味と香りを第一に」と願う生産者・影山雅也さんの熱い想いから生まれた究極の完熟マスクメロン「天使音（あまね）マスクメロン」。”天使からの贈り物”という意味を込めて名付けた「天使音マスクメロン」は、芳しい至高の香り、見事なまでの芳醇さとシルキーなくちどけ、脳天を刺激する極上の甘味が特徴。これまでのマスクメロンの常識を打ち破り、品種の見直しから取り組み妥協せず作り上げた「天使音マスクメロン」の特徴を見ていこう。

甘さを一層引き出す「ダブル完熟」という独自技術

天使音マスクメロンの育成は収穫前の水分の供給を少なくするなど植物にとって過酷な状況で数日間育て、最後の工程では根を1本残し水分ストレスをさらに高めることで、まるでオリンピックに出場する一流アスリートの追い込みのように仕上げていく。その究極な育成により、濃厚な味わいで糖度も高い究極の天使音マスクメロンを作り上げるというから面白い。※特許第6043975号「メロンの香味改良方法」

天使音マスクメロンはホルモン剤不使用で安心安全

天使音マスクメロンは糖度の高さはもとより、他のメロンではなかなかできない糖度のバラツキを少なくしているため、皮際ギリギリや頭頂部まで美味しく食べられるという。また糖度が下がると言われている冬の季節でも糖度の高さを維持しているのが大きな特徴。これは一般にメロン栽培で使われているホルモン剤を使用していないことが大きく響く。ホルモン剤を使用することにより外観（網目の緻密さと盛り上がりがよくなり玉肌が白くなる）と大きさ（1.2～3倍になる）は良くなるが、実際は皮際のところに行くに従い瓜の味が強くなり糖度にばらつきが出てしまいメロンの命である味と香りを置き去りにしてしまうホルモン剤。「味わいよりも見た目重視」となってしまっては、より多くの方に安心安全なメロンを届けたいと願う生産者・影山氏の望むところではないはず。こうした理由から天使音マスクメロンにはホルモン剤を一切使用していない。

「組合時代にメロンの評価が味や香りよりも実の大きさや網目の美しさなど、まるで芸術品のような美しさに捉われて競うようになり、どうしても見た目が重要視される品評会に左右されていることに疑問を抱いていました。メロン農家は年々減り続けている現状があり、このままではいけないのでは。メロン産地の維持再生のためにも、日本の農業の未来のためにも、一度基本に立ち返り、食べた方が喜んでくれるような”味”と”香り”の良さを第一に掲げたメロンを作ろうと思ったのです」と語る影山氏。

一念発起で組合を離れ、味も香りも満足のいくメロンを世に送り出すべく品種の見直しから着手し、文献を手繰る中、「ヒーロー・オブ・ロッキンジ」という白肉系メロンの品種に出会う。この種は英国女王エリザベス2世の戴冠式に出席するためイギリスに渡った秩父宮妃殿下が、美味しいメロンを求めてお付きの麻生和子（吉田茂首相の娘）さんに様々なメロンの種を集めるよう言い渡し、苦労してイギリスから持ち帰った品種の一つである。

そのメロンをベースにして作ったメロンは、非常に香りが高く甘味もありクリーミーな肉質として知られてはいたものの、栽培が難しく実が小振りのため、いつの間にか忘れられた存在になっていた。その種を探し求めていたところ、2011年についにとある研究所にこの種が眠っていることを突き止め入手することができた影山氏は、この種を様々な緑肉系（アールスフェボリット）の種と掛け合わせ品種改良を繰り返し、納得のいく究極のマスクメロンの栽培に成功。